2026/09/06 18:25



ケアンズから足を延ばして。高原の小さな町「ヤンガブラ・マーケット」へ


オーストラリア・クイーンズランド州、ケアンズから車でおよそ1時間15分。

海沿いのケアンズを離れ、山道を登ってアサートン高原(Atherton Tablelands)へ向かうと、空気が少しずつ変わっていく。

熱帯の強い陽射しから、高原らしい穏やかな風景へ。

その途中に現れる小さな町が、Yungaburra(ヤンガブラ/ユンガブラ)だ。

今回訪れたのは、ここで月に一度開催される「Yungaburra Markets(ヤンガブラ・マーケット)」。

ケアンズ周辺にはいくつものマーケットがあるけれど、ここは少し特別だった。



1977年から続く、アサートン高原を代表するマーケット

ヤンガブラ・マーケットが始まったのは1977年。

現在は地元のYungaburra State SchoolのP&C Association(保護者・市民による学校支援組織)が運営していて、マーケットの収益は学校や地域コミュニティを支えるためにも使われている。

会場は町の中心にあるBruce Jones Market Grounds(Bruce Jones Park)。

基本的には毎月第4土曜日の午前7:30〜12:30に開催され、12月のみクリスマス時期を考慮して第3日曜日に変更される。

驚くのは、その規模。

小さな田舎町のマーケットを想像していたのだが、公式情報では最大約260ものストール(露店)が並ぶという。

実際に歩いてみると、

「まだ続くの?」

と思うくらい店が続いている。



野菜、果物、クラフト、古道具。何でもある

このマーケットの面白さは、いわゆる観光客向けのお土産市場だけではないところ。

地元で採れた野菜や果物をはじめ、パンや焼き菓子、ジャム、蜂蜜、植物、衣類、アクセサリー、ハンドメイドのクラフト、アート作品、古道具やセカンドハンド品まで、本当にさまざまなものが並んでいる。

きれいにパッケージされた商品だけではなく、

「これ、家で作ったんじゃない?」

と思わせるような素朴な品物が普通に並んでいるのも楽しい。

そして、その横では農家のおじさんが野菜を売っている。

さらに歩けばコーヒーの香りが漂い、その先ではアクセサリーを作った本人が店番をしている。

この雑多さがいい。

大型ショッピングモールにはない、人と物との距離の近さがある。


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「買い物」というより、地元の暮らしを覗きに行く場所

ヤンガブラ・マーケットを歩いていて感じたのは、

ここは単なる買い物の場所ではない

ということだった。

もちろん観光客も多い。

しかし、地元の人たちが野菜を買ったり、知り合いと立ち話をしたり、コーヒーを飲んだりしている姿があちこちにある。

売る人と買う人が顔見知りだったり、

「今日はどう?」

なんて会話が自然に始まったりする。

マーケットそのものが、月に一度の地域の集会所のようにも見える。

公式にも「Buying local(地元で買うこと)」と「Supporting small business(小さな事業者を支えること)」を大切にするマーケットとして運営されている。

この考え方が、なんともオーストラリアらしい。



ヤンガブラという町も歩いてほしい

そしてマーケットへ行ったなら、ぜひヤンガブラの町そのものも歩いてみてほしい。

ケアンズとはまったく雰囲気が違う。

古い建物が残る小さな町で、カフェやショップ、ギャラリーなどが点在している。少し車を走らせれば、巨大なカーテンフィグツリー(絞め殺しイチジク)など、アサートン高原らしい自然にも出会える。

派手な観光地ではない。

だからこそいい。

古い建物、店先の看板、道端の植物。

そしてマーケットの日だけ少し賑やかになる町。

そんな風景を眺めながら歩いていると、観光というよりも、ほんの少しだけこの土地の日常に混ぜてもらったような気分になる。


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ケアンズからの小さなロードトリップにおすすめ

ケアンズからヤンガブラまでは、Gillies Range Road経由で約1時間15分。Kuranda/Mareeba方面を経由するルートなら約1時間30分が目安だ。

少し早起きをしてケアンズを出発。

山を越えてヤンガブラへ。

朝のマーケットを歩いて、ローカルフードを食べ、気になるものを見つけたら買ってみる。

その後はアサートン高原をドライブする。
これだけでも、十分に楽しい一日になる。

ちなみにマーケットの公式サイトも現金を持って行くことを推奨している。高原エリアでは通信環境の関係でカード決済が安定しない場合もあるので、少額のオーストラリアドルを用意しておいた方が安心だ。



観光地ではなく、「暮らし」に出会う旅

ケアンズというと、どうしてもグレートバリアリーフや熱帯雨林などの大自然が主役になる。

もちろん、それは素晴らしい。

でも少しだけ山の方へ走ってみると、そこには観光パンフレットとは違うオーストラリアがある。

農家がいて、ものを作る人がいて、それを買いに来る人がいる。

子どもたちの学校を地域全体で支えながら、1977年から続いてきたマーケットがある。

Yungaburra Marketsは、オーストラリアの地方の暮らしをほんの少し覗かせてもらえる場所だった。

ケアンズに何度か行ったことがある人なら、次は海だけではなく山へ。

観光名所を巡る旅から少し離れて、地元の人たちの日常へ迷い込んでみる。

そんな一日も、オーストラリア旅行のいい思い出になると思う。



Yungaburra Markets 基本情報

場所: Bruce Jones Market Grounds / Bruce Jones Park, Yungaburra, Queensland
開催: 原則 毎月第4土曜日
時間: 7:30〜12:30
12月: 第3日曜日に開催
規模: 最大約260ストール
ケアンズから: 車で約1時間15分〜1時間30分
おすすめ: 朝早めの到着。現金も少し用意しておくと安心。

※開催日は変更される場合があるため、訪問前に最新情報を確認するのがおすすめです。2026年の開催日についても公式サイトで案内されています。